それではここでは IT プロジェクトマネージャーの求人票を見てみましょう。 IT プロジェクトマネージャーという仕事の成果として求められていることはとにもかくにもプロジェクトを立ち上げることです。そのためには何でもするそういう姿勢が基本的には求められます。注意が必要なのはいわゆる管理型を重視するプロジェクトマネージャーなのか、がむしゃらにとにかく立ち上げるプロジェクトマネージャーなのか、リーダーなのかサポートなのか、これらによって求められるスキルも違いますしコミットする度合いも変わってきます。そしてもちろん給料も変わっていきます。
海外生活をするためには、給料は重要な要素ですね。それでは、今回はこの求人票を見てみましょう！
求人票紹介
給料
My client is offering a salary of up to £75,000 per year, with an £8,900 car allowance as one of their numerous perks. My client has the sense of an IT startup, with the opportunity to create projects from the ground up with a rapidly growing staff, despite being well established.
給料はまずそこそこ高いですね。日本円にすると1200万円から1300万円程度でしょうか。この程度の年収になると、リーダー 級の仕事を求められることが多いです。It スタートアップという言葉が含まれてます。プロジェクトマネージャーといえどもおそらく何でもやる系の仕事でしょう。 チーム立ち上げ時期というのは、そんなにプロセスも決まっていなく役割分担も明確ではいません。そのため、この言葉からはジェネラルに何でもマネジメントできる能力を兼ね備えつつ、ある一定のソフトウェアアーキテクトや、仕様書の作成などが求められます。
仕事範囲
Key Responsibilities
-Define the project, resources, and budget, including (if needed):
-Assist with the creation of a strategic plan for delivering IT and business change.
-Manage the demand, prioritisation, and expectations of the business.
-Convert business requirements into well-defined projects and deliverables.
-In the PowerBI Business Intelligence portfolio, be the technology partner for business.
読み進めるとやはり出てきましたね ビジネス要件を仕様書に落とし込むという仕事がジョブディスクリプションに含まれています。本来この仕事はプロジェクトマネージャーの仕事ではありません。それでもこの仕事のオーナーの強い意向で、プロジェクトマネージャーに仕様書を作成させる仕事を担わせたいのでしょう。これはよく立ち上げ時期のプロジェクトによくあることでまずはプロジェクトマネージャーにこのような仕事をさせてそのうち業務が多くなってきたら塩塩各専用の人を雇うというプロセスに入ります。この仕事のメリットとしては立ち上げ時期に参画できること。デメリットとしてはかなりなんでもやらされるので業務量過多になる可能性がとても高いことです。スタートアップ特有のワクワク感を仕事として楽しめる人には何も問題ない仕事だと思いますが、業務内容をしっかりと確定させたい人には向かない仕事でしょう。
ここから読み取れるものは、組織としては例えば部長級が在籍しているものの、 Manager 級が存在しておらず、具体的なプロジェクトの立ち上げのための準備をしている段階だということが読み取れます。求められている仕事はゼロから何かを立ち上げることなのでそれなりの経験（願わくば10年前後のプロジェクトマネジメント経験）が必要だと考えることができます。
求められる知識
Salesforce, Oracle Financials, SAP SuccessFactors, MRI Software, Planon, and the Microsoft BI stack are all things you should know about.
エッセンシャルスキルの中にこれらのミドルウェアの経験が必要と書いてありますが、経験上これらの全てのミドルウェアを経験している必要はないと思われます。ミドルウェアをそれなりに理解するにはやはり一年程度のプロジェクトにガッツリ入ってないといけません。また一つの企業で複数のミドルウェアを導入している会社というのはなかなかいないでしょう。つまりこれらの全てのミドルウェアを経験するには複数の会社で、コンサルとして、経験していないといけません。そんな人はなかなかいません。逆に、そのような人がいればかなり高い確率でオファーを得ることができると思います。
さらに求められる仕事範囲
Projects involving data warehouses or similar data projects
エッセンシャルエクスペリエンスを読み進めると、ここで少し毛色が違うことがかかっています。これが意味していることは、おそらくデータ移行経験があるかどうかということだと思います。なぜなら、往々にして新しいビジネスインテリジェント（BI）系のミドルウェアが出てきた場合、 昔使っていたミドルぐらいから新しいミドルウェアに移行するために、データを移行する必要があるからです。
よってこの1行から読み取れることは、プロジェクト立ち上げのビジネス要件を確定するところから、プロジェクトの最終版でよくあるデータ移行までを一括で仕事ができる人、経験した人を求めているということです。
資格
資格については、決まり文句のように書かれることが多いですが、 PMP、 あるいはPrince2を持っていた方がいいでしょう。イギリスの場合はPrince2が主流のようです。
まとめ
よって、この求人票のジョブディスクリプションから何が読み取れるか、何を自分の職務経歴書にいれるべきかというと：
- プロジェクトマネージャーのリーダー的な仕事です。
- 業務量はそれなりにあると考えておいたほうがいいでしょう。残業時間としては月40時間程度でしょうか。忙しい時期は60から80時間になるかもしれません。
- 仕事範囲は立ち上げから最後まで。 プロジェクトマネージャー以外の、要件定義や仕様書定義までする必要があります。これらの経験がある場合は、必ず職務経歴書に含めてアピールしたほうがよいでしょう。また、自分の業務範囲を超えて仕事をすることに対して柔軟であることをアピールしましょう。
- プロジェクトのプロセス定義を実施した経験があるとさらに良いでしょう。
- ビジネスインテリジェンス系のソフトに精通している必要があります。ITプロジェクトマネージャーはマーケットにいますが、特定のソフトに精通している人は少ないです。よって、どれだけこれらのソフトウェアに精通しているかが採用の鍵になりますので、これらの経験は確実にアピールしましょう。
- キャリアの大半をビジネスインテリジェンス に特化してこなかった人は書類選考で落ちる可能性が高いでしょう。
この求人票紹介はここまでです！ ビジネスインテリジェンス系はデータの重要性が 高まる昨今、今後ますます重要性が増していく分野です。興味がある人はこれらの仕事に関連する資格を取ってみたり、 これらの業務についてみてはいかがでしょうか。
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