海外でのマネジメントの難しさ

peopleマネジメント

海外では日本では感じられないマネジメント上の難しさがある。国境を越える事情と複雑さがある。

私のチームのある女性の話。

彼女は今イギリスから里帰りでインドにいる。

自分の離婚・コロナ中にできなかった親の葬式・友達の結婚式のためだった。

今日はそんな彼女からの電話だった。離婚届けを正式に役所に提出するために帰ったのに、いきなり夫から今までの約束を反故にし、子供の親権はいらないと言われたとのこと。その子供をイギリスに連れて帰るために、VISAの手続きをしたいから、3週間インドの滞在を延長して、リモート勤務にして欲しいとのことだった。

会社のルールは、決められた日数は出社が必要であることは彼女はよく理解していた。 その上での依頼である。 彼女の子供はadopt(養子に)した子供であり、biological child(実子)ではない。もし、夫同様彼女もcustody(親権)を放棄したら、彼女の子供は自動的に役所の管理下におかれ、orphan(孤児)に戻る。VISAに精通したsolicitor(弁護士)によると、single motherの子供のためのVISAであれば、PirorityでVISAが認可されるらしく3週間程度で発行されるとのこと。

それでも、Ukraineの状況によってはUkrainianのVISAを優先することもあるので、少し遅れる可能性もあるとのこと。 知らない単語が含まれていたが、文脈で概ね理解はできた。solicitorとかは初めて聞いた。 彼女はしばらくの間、子供と一緒に住んでいなかったので、多分越権なんだろうとは思うし、やや怖かったが気になったので聞いてみた。

Are you happy to live with your kid?

答えは、

Yes

の一言だったが、当たり前でしょ、って言われた気がした。

他人のことながら安心したし、ふいに少し涙が出た。そして、笑顔になれた。

3週間だろうが6週間だろうが、どうでもよくなった。仕事は何とかすればいい。この際、会社のルールも人事と調整してなんとかしよう。もし、このことでルールについて建設的な話ができない会社はガッカリだ。 ということで、仕事のことはあまり気にせず子供と一緒に住めるように手続きを済ませて、気持ちよく帰ってきてくださいと伝えました。

悲しみを感じる子供が一人でも減りますように。

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